3章:推奨CADソフト

  1. AutoCAD LT 98
     1998年当時のCADソフトとしては、多彩な線作図・修正機能を 有しています。
     高価なソフトなため、個人的に所有したことはありません。
     AutoCAD LT 98の欠点は、図形を不透明にする機能が ありませんでした。
     このため、部品図を単純に重ねると多数の線が重なりあって 見にくい図面となります。
     最新バージョンは、使用したことがありません。 おそらく改良されていると思われます。

  2. ME-10
     ワークステーションのソフトシステムですので 個人で入手した人はいないと思います。
     作図データファイルの集中管理と機密性が よいと思います。
     図形を不透明にする機能が ありませんでした。
     このため、部品図を単純に重ねると多数の線が重なりあって 見にくい図面となります。
     発展性のとぼしいシステムと思われます。

  3. Microsoft PowerPoint
     Microsoft Officeの一部です。
     パソコンの標準ソフトですので、ほとんどのパソコンに インストールされています。
     このため、いつでも、どこでも操作できるメリットがあります。
     PowerPointはプレゼンテーション用ソフトであり、製図用ではありません。
     私もPowerPointで機械製図は無理ではないか?と思っていましたが、 CADのない職場環境で無理やりPowerPointで製図を行いました。
     やってみると以外にも問題ありませんでした。
     PowerPointの特徴は図形を透明にしたり、不透明にしたりできる点です。
     この機能が便利で、かなり効率良く製図ができました。

     欠点はCADの共通形式であるDXFファイルがあつかえません。
     このため、一般のCADデータとの互換性がとれません。

  4. AR-CAD
    http://www.ar-cad.net/
    から入手しました。
     AR_CADは価格無料のフリーソフトウェアです。

     CADの共通形式であるDXFファイルが扱えます。
     図形を透明にしたり、不透明にしたりできます。
     (半透明の設定はできませんでした。)
     機械製図に必要な機能をほとんど備えています。

       ということで、とりあえず機械製図をやってみたい方には 一番のお勧めです。

  5. OpenOffice
     Microsoft Officeの対抗版フリーソフトウェアです。

     これほどの機能のソフトがフリーで公開されるとは驚きです。
       もともと、プレゼンテーション用の作図機能と思いますが、
       図形を透明にしたり、不透明にしたり、透過率を設定したりできます。
     一応、自動的に寸法線を作図できます。
       作図例は全てOpenOfficeを使用して作成しました。

    欠点はCADの共通形式であるDXFファイルがあつかえません。
     このため、一般のCADデータとの互換性がとれません。

     
  6. CADソフトに望む機能
     かつての手書きと比較すれば、CADソフトを使用することにより 作図効率は大幅に向上します。
     かつての手書きで行ったように、最初に組立図を正式に製図し、 組立図からトレース作業により部品図を作成するならば、あまり多くの CAD機能は必要としません。

     しかし、部品図を単純に重ね合わせて、正式な組立図が完成すれば 大変便利です。
     図形の半透明の機能を少し改良し
    (1)半透明のかわりに「自動的に実線を隠れ線(破線)に変更」
    (2)「中心線(細い一点鎖線)はそのまま表示」
    とするならば、部品図を単純に重ね合わせるだけで、正式な組立図が完成 します。
       こんな機能があれば大変便利と思います。

       それから、運用面ですがあまり多くのレイヤーを使用すると 混乱します。
     ブロックとグループの違いもあいまいな感じがします。

4章:機械設計における材料関連ファイルに行く。

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