26章:仮想レンズと近軸理論
仮想レンズの関係式
実在しないレンズという意味で仮想レンズと
しました。(薄肉レンズともいいます。)
図26-1に仮想レンズの結像関係図をしめします。
図26-1において

が成立します。
仮想レンズの式は、光軸中心近傍でのみ成立します。光軸中心近傍においては

となります。
近軸光線追跡の式
図26-2に近軸光線追跡の説明図を示します。
0面のレンズの焦点距離をf0とした場合、レンズの
パワー ψ0は

とします。0面通過後の光線角度は

1面との交点の高さh1は

(26.6)式と(26.7)式は多数の面に対して反復計算ができます。この方法ですと、多数の仮想レンズ面で構成される光学系の光線追跡が容易に行うことができます。
この計算はExcelの表計算で簡単に実施できますので試して下さい。
ただし、仮想レンズの計算ですので、光軸近傍のみで近似解が得られます。実際の光学系とは大きく異なることを理解する必要があります。
簡単な表計算ですので、演習は省略します。
27章:光線追跡の基礎理論に行く。
トップページに戻る。