6章:光の質量・運動量の不思議

  1. 相対性理論
     相対性理論によれば、物質の静止質量をm0、 光速をc、物体速度をvとしたとき、運動時にの質量mは 下記式で表されます。

     (6-1)式において、物体速度がv=cの時、運動時質量mは
       m=∞
    となります。
     これから、光の静止質量m0
       m0=0
    となります。

     また、相対性理論の質量mとエネルギーの関係式は、光速をcとした場合、
      E=m・c2 ----(6-2)式
    となります。
     光は有限のエネルギーを持つため、(6-2)式から光は有限の運動質量(m)を 持ちます。従って光は有限の運動量(p)をもつことになります。
     式にあらわすと下記のようになります。

     (6-3)式が光の質量、(6-4)式が光の運動量をあらわす関係式です。
     相対性理論から簡単に光の質量と運動量に関する式が求まってしましました。

     (6-3)式と(6-4)式は本当に正しいのでしょうか?
     光の波長を400nmとして、(6-3)式と(6-4)式で光子の質量と運動量を計算すると
     m=5.53 10-36 kg
     p=1.66 10-27 kg・m/s
    ととても小さな値となります。
     このような小さな値は、通常の現象では誤差領域であり確認できないのが 一般的です。

  2. 宇宙のヨット
     宇宙のヨットは帆1m2あたりどの程度の力をうけるかを計算してみましょう。
     太陽からの光のエネルギーは地球付近で1370W・m-2といわれています。
     地上では気象条件も影響しますが、60%程度といわれています。
     帆1m2あたり発生する力は
     F=1370/299792458=0.00000457 N
    となりとても小さな値です。

     光の質量や運動量は一般的には無視しても問題なさそうです。


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