22章:無線式AD変換レコーダの製作

    作成2014.09.15

     無線式AD変換レコーダの製作を検討します!!これは、これは気象観測レコーダの照度の観測を想定しています。

  1. 無線式AD変換レコーダ評価回路図
      無線式AD変換レコーダ評価回路図を以下に示します。

     電圧調整は半固定ボリュームで行います。
    ToCoStick(トコスティック)とZigBeeワイヤレスモジュール TWE−LiteをUSBアダプター TWE−Lite R(トワイ・ライター)に取付けて評価します。
     デジタル温度・湿度センサーAM2321の詳細仕様は下記アドレスを参照します。
    http://www.ne.jp/asahi/shared/o-family/ElecRoom/AVRMCOM/AM2321/AM2321test.html
     EEPROM24FC256-I/Pの詳細仕様は下記アドレスを参照します。
    http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-03568/

    品名単価個数小計購入先
    USBドングル ToCoStick(トコスティック)298012980秋月電子通商
    ZigBeeワイヤレスモジュール TWE−Lite Dip−WA (半完成品セミキット)162011620秋月電子通商
    USBアダプター TWE−Lite R(トワイ・ライター)189011890秋月電子通商
    温湿度センサ モジュール AM23217001700秋月電子通商
    シリアルIスケアC EEPROM 24FC256−I/P90190秋月電子通商
    タクトスイッチ(黒色)10220秋月電子通商
    半固定ボリューム (10kΩ) (10個入)20120秋月電子通商


  2. 無線式AD変換レコーダ評価回路外観
      無線式AD変換レコーダ評価回路外観を以下に示します。



  3. 無線式AD変換レコーダプログラムのダウンロード
     完成プログラムは「40-22.zip」ファイルをダウンロードしてください。
    [40-22.zip]をダウンロードする。

     解凍するとフォルダー内にApp_TweLiteフォルダーがあります。
     App_TweLiteフォルダー内に
    \App_TweLite\Master\Build\App_TweLite_Master_JN5164_1_6_5.bin(TWE-Lite Dip用)
    \App_TweLite\Master\Build\App_TweLite_Master_JN5164_TOCOSTICK_1_6_5.bin(ToCoStick用)
    があります。
     Win-PingPongフォルダー内に
    Win-PingPong.exe(パソコン用実行プログラム)とソースファイルがあります。


  4. 基本操作方法
    (1)\App_TweLite\Master\Build\App_TweLite_Master_JN5164_1_6_5.binを無線マイコンTWE-Lite DIP (トワイライト・ディップ)に書込みます。
    (2)\App_TweLite\Master\Build\App_TweLite_Master_JN5164_TOCOSTICK_1_6_5.binをToCoStick(トコスティック)に書き込みます。(方法は7章:ToCoNet(トコネット)のソフトウエア開発環境(SDK) とPingPongの実行プログラムの書込みを参照願います。
    (3)ToCoStick(トコスティック)をパソコンに接続します。
    (4)「Win-PingPong.exe」をダブルクリックで起動します。
    (5)画面の左側を「COM8」にセットして、「Conect」ボタンを押します。

    (6)ToCoStick(トコスティック)の設定変更
    *ToCoStick(トコスティック)の定期パケット送信はじゃまですので設定変更(インタラクティブ)モードで禁止します。詳細の説明は
    http://tocos-wireless.com/jp/products/TWE-Lite-DIP/TWE-Lite-DIP-step3-interactive.html
    設定変更(インタラクティブ)モードを参照します。
    o: set Option Bits (0x00000020)を (0x00000022)に変更します。

    上の状態でS(保存)を送信すると設定変更完了です。

    (7)TWE-Lite R(トワイ・ライター)に無線マイコンTWE-Lite DIP (トワイライト・ディップ)をセットしてUSBをパソコンに接続します。
    (8)画面の右側を「CON9」にセットして、「Conect」ボタンを押します。
    (9)TWE-Lite R(トワイ・ライター)のリセットボタンを押します。
    (10)以下の画面から「COM9」がTWE-Lite R(トワイ・ライター)に接続されていることが確認できます。
    (11)ToCoStick(トコスティック)のリセットボタンは押せないにで、うまく動作しない場合はさし直しが必要となります。
    (12)コマンド0x81の状態通知が10s間隔で交互に受信されます。
    (13)以下の画面となります。

    (14)「F6機能」ボタンを押すとしばらくして保存ファイルダイアログが表示され、保存場所とファイル名を指定して保存します。

    (15)保存したファイルにはタブ区切り、テキスト形式のデータが保存されます。
    周期(16進)NoOld(16進)NoNew(16進)湿度(x0.1%)温度(0.1℃)DI1-CountDI2-CountAI1-Value
    1400651227100846
    1401651227100846
    1402651127100846
    1403650927100846
    1404650927100846
     
    ***以下は受信生データです。
    gbCond=1
    :788125019F810040BD000DCD000BFA1F800034322B23E701400000000600000000034E4E00034E74
    :788125019C810040BD000DD1000BFA1F800035322B22980140000000060200010F00000000034E4F
    :788125019C810040BD000DD5000BFA1F800034322B22EB0140000100060200010F00000000034EF8
    :788125019C810040BD000DD9000BFA1F80003420241FEF0140000100060200010F00000000034E0C
    :788125019C810040BD000DDD000BFA1E80003420251F9F01400002000601FF010F00000000034E59
    :788125019C810040BD000DE1000BFA1F800034202520FF01400002000601FF010F034E4E0001E4C0
    :788125019C810040BD000DE5000BFA1F80003430311F4F01400003000601FD010F00000000034E85
    :788125019C810040BD000DE9000BFA1F800034302F1E8B01400003000601FD010F00000000034E48
    :788125019F810040BD000DED000BFA1E800034302F1C4B01400004000601FD010F00000000034E83
    :788125019C810040BD000DF1000C001E8000342A2124EB01400004000601FD010F00000000034EE7
    :788125019C810040BD000DF5000C001F8000342A241E4F01400005000601FD010F0000000001F3DD
    :788125019C810040BD000DF9000C001F8000342B241BC301400005000601FD010F00000000034E0A
    AI1=ffff


    (16)「F6機能」ボタンを押すと左側のテキストボックスには以下が表示されます。
    gbCond=1
    :78811F019F810040BD0005AB000B901D8000442A292A12014000010003029A00FE30
    :78811F019F810040BD0005AF000B901C8000442A292A36014000020003028B00FE17
    :78811F019F810040BD0005B3000B901C80004C313E1D09014000020003028B00FE29
    END!!
    *gbCond=1が記録データ収集開始の合図です。
    *次に送信データのコードが表示されます。(0140以降が使用しているデータです。)
    *END!!が記録データ収集終了の合図です。

    (17)「F6機能」ボタンを押すと右側のテキストボックスには以下が表示されます。
    au16OutputPWMDuty[0]=BBBB
    au16OutputPWMDuty[1]=CCCC
    au16OutputPWMDuty[2]=DDDD
    au16OutputPWMDuty[3]=EEEE
    gbCond=1
    *au16OutputPWMDuty[0]=BBBBの時、記録データ収集を開始します。(その他は関係ありません)
    *gbCond=1を設定して、記録データ収集を開始させます。


  5. 21章:無線式デジタルON/OFFカウンタレコーダの製作と共通項目
    (1)設定変更(インタラクティブ)モード)
    (2)「F1機能」ボタン
    (3)「F2機能」ボタン
    (3)「F3機能」ボタン
    *以上の操作に関しては変更ありません。

    (4)「F4機能」ボタン:異常値除去の処理を変更しました。(完全ではありません)
    (5)「F5機能」ボタン:異常値除去の処理を変更しました。(完全ではありません)


  6. App_TweLiteプログラムの変更箇所
    (1)グローバル変数と関数追加
    //***変更7
    int CondF =0;

    (2)送信データへの値代入
    //***変更7
    gMyData[8]=sAppData.sIOData_now.au16InputADC[0] >> 8;
    gMyData[9]=sAppData.sIOData_now.au16InputADC[0];

    (3)EPROM書込み
    Res=W_24FC256((uint16)(gCTnew*24),gMyData,0,10);//gMyData=湿度・温度データ書込み

    (4)EPROM読出し
    //***変更7
    Res=R_24FC256((uint16)(gCTold*24),gMyData,0,10);//gMyData=湿度・温度データ読出し

    (5)送信データ数変更
    //***変更7
    for(i=0;i<10;i++){S_OCTET(gMyData[i]);}//湿度・温度データ


    (6)EPROM書込み時と読出し時の割り込み処理禁止と解除
    //***変更7
    //vAHI_InterruptSetPriority(MICRO_ISR_MASK_TICK_TMR,0);
    vAHI_InterruptSetPriority(0xFFFF,0);//全割り込みを禁止

    //***変更7
    //vAHI_InterruptSetPriority(MICRO_ISR_MASK_TICK_TMR,8);
    vAHI_InterruptSetPriority(0xFFFF,8);//全割り込みをレベル8で解除

    **EPROM書込み時と読出し時の割り込み処理禁止はデータ異常の発生率低減に効果がありました。(ただし、完全ではありません。)


  7. 結果の検討
    (1)AI1からAI4の状態変化監視はかなり容易にできることがわかりました。
    (2)ただし、ただしデータ異常問題が再発してしまいました。
    (3)通信のサムチェックは常に正常で問題ありませんでした。
    (4)EPROMへの書込みは正常に動作していると思われます。
    (5)EPROMからの読出し時に異常が発生しやすい。
    (6)上記の問題に関してEPROM書込み時と読出し時の割り込み処理禁止は有効でした!!
    (7)ただし、データ異常は完全にはなくなりませんでした。
    (8)原因不明のデータ異常に関して、2重記録、2重読出しは有効であるが、パソコン側での処理が難しくなる。
    (9)今回はパソコン側での異常値処理に苦戦しました!!




23章:気象観測レコーダの製作に行く。

トップページに戻る。