3章:無線マイコンTWE-Lite DIPのアナログ入力と消費電力の特性評価

    作成2014.08.04

     無線マイコンTWE-Lite DIPのアナログ入力と消費電力の特性評価を行います。

  1. アナログ入力と消費電力の特性評価回路図
     アナログ入力と消費電力の特性評価回路図を図3-1に示します。


     電源電圧を一定にするため、低損失CMOS三端子レギュレータ 3.3V150mA XC6202P332TBを使用します。
     また、電流計測用として47Ωの抵抗をいれました。(これにより供給電圧は若干低下します。)
     アナログ入力評価用として半固定ボリューム (10kΩ)で分圧して、AI1の入力電圧を設定します。
     無線マイコンTWE-Lite DIPは子機:間欠1秒モードを設定します。
     計測される電流は無線マイコンTWE-Lite DIPと半固定ボリューム (10kΩ)で消費される電流の合計となります。

    品名単価個数小計購入先
    低損失CMOS三端子レギュレータ 3.3V150mA XC6202P332TB 2個入50150秋月電子通商
    半固定ボリューム (10kΩ) (10個入)20120秋月電子通商


  2. アナログ入力と消費電力の特性評価回外観
     アナログ入力と消費電力の特性評価回外観を以下に示します。



  3. アナログ入力の評価結果
     AI1のアナログ入力評価結果を以下に示します。

     電流計測用抵抗47Ωが無い時、供給電圧は正確に3.3Vとなります。この時入力電圧と表示値の傾斜はほぼ正確に1となりました。ただし、約24mVのオフセト誤差が確認されます。
     電流計測用抵抗47Ωが無い時の電圧は
      入力電圧=表示電圧+24(mV)
    となります。

     電流計測用抵抗47Ωを挿入すると供給電圧が若干下がり、入力電圧と表示値の傾斜は0.996となります。電流計測用抵抗47Ωを挿入すると若干ですが誤差が生じることがわかります。


  4. 消費電流の評価
     消費電流の評価結果を図3-4に示します。

    図3-4から
    (1)1s間隔で電流が変化する。
    (2)最大電流13.4mA
    (3)平均電流0.59mA
    (4)増大時間61ms
    (5)動作開始電流4.8mA
    等であることが確認できます。

     さて、10kΩの分圧で消費される電流は
      I=3.3/10k=0.33mA
    となります。
     従って、無線マイコンTWE-Lite DIPで消費される平均電流は
     I=0.59-0.33=0.26mA
    となり、10kΩの分圧で消費される電流より小さいことになります。


  5. 乾電池の寿命予測
    (1)単三アルカリ乾電池の 放電容量2000mAH
    (2)初期電圧は1.5Vで放電終止電圧は0.9V
    (3)単三アルカリ乾電池を4個使用した場合、初期電圧は6Vで放電終止電圧は3.6V
    (4)従って電池寿命は
      電池寿命=2000/0.59=3390(h)=141(日)
    となります。


  6. 結果の検討
    (1)乾電池での使用を仮定した場合、放電によって電圧が変化し放電終止電圧は0.9Vとなる。
    (2)供給電圧の変化は計測値の変化を引き起こす可能性がある。
    (3)三端子レギュレータは電圧安定化に有効である。
    (4)供給電圧3.3Vの時、AI1の「入力電圧=表示値+24(mV)」となる。
    (5)評価回路は最大電流13.4mA、平均電流0.59mAである。
    (6)単三アルカリ乾電池を4個使用した場合、電池寿命=2000/0.59=3390(h)=141(日)となる。




4章:無線式温度記録計に行く。

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