8章:光学ガラスの組合せによる標準レンズの性能比較

    作成2019.10.04
  1. 光学ガラスの組合せ選別
     可能な光学ガラスの組合せの数は膨大で、全てをチェック、比較できません。まずは、近軸の概算で 有望な組合せの候補をえらびました。
    光学ガラスの組合せ選別を検討したファイルは以下からダウンロードできます。
     ダウンロード後は解凍してください。
    「ガラス選別」をダウンロードする。
     解凍すると「ガラス選別」フォルダーがあります。
    (1)「OHARA_20190718_5.xls」:オハラ光学屈折率表
    (2)「アクロマート選別.xls」:アクロマート用選別検討ファイル
    (3)「アポクロマート選別.xls」:アポクロマート用選別検討ファイル
    *組合せは膨大ですが、主に平均パワーΦと差分パワーΦを参考に選別しましたが、球面収差が考慮されていないため、十分な選別条件ではありません。
     最終的には、光線追跡による曲率半径最適化計算を繰り返す必要があります。


  2. 計算プログラム
    (1)スポット誤差Er(6σ)の計算を追加しました。
    (2)スポット誤差Er(6σ)の計算式
      Er=SQRT(X^2+Y^2)   X=X方向スポット誤差、Y=Y方向
      6σ= Erの標準偏差の6倍(確率99.73%が入る直径)
    計算プログラムは以下からダウンロードできます。
     ダウンロード後は解凍してください。
    「計算プログラム」をダウンロードする。


  3. 検討結果ファイル
     検討結果ファイルは以下からダウンロードできます。
     ダウンロード後は解凍してください。
    「検討結果」をダウンロードする。
     解凍すると「検討結果」フォルダーがあります。
    (1)「IN_FM(2色).xls」:アクロマートレンズの曲率等の光学条件
    (2)「IN_FM(3色).xls」:アポクロマートレンズの曲率等の光学条件
    (3)「スポットグラフ(2色).xls」:アクロマートレンズのスポットグラフ
    (4)「スポットグラフ(3色).xls」:アポクロマートレンズのスポットグラフ
    (5)「纏め.xls」:纏め


  4. 検討結果表とグラフ
    (1)光学ガラスの組合せ表
    S-BSL7(2):S-BSL7基準アクロマート
    S-FPL51(2):S-FPL51基準アクロマート
    S-FPL53(2):S-FPL53基準アクロマート
    S-FPL51(3):S-FPL51とS-LAH58基準アポクロマート
    S-FPL53(3A):S-FPL53とS-LAH55V基準アポクロマート
    S-FPL53(3B):S-FPL53とS-NBM51基準アポクロマート
    NoS-BSL7(2)S-FPL51(2)S-FPL53(2)S-FPL51(3)S-FPL53(3A)S-FPL53(3B)
    -S-BSL7S-FPL51S-FPL53S-FPL51S-FPL53S-FPL53
    ----S-LAH58S-LAH55VS-NBM51
    1S-TIM22S-NBM51S-LAH66S-BAH28S-NPH 3S-BAH27
    2S-LAH88S-LAH65VS-LAH64S-LAM73S-LAH63QS-LAM55
    3S-NBH53VS-LAH64S-LAM54S-FTM16S-LAM55S-NBH52V
    4S-NBH 8S-LAH51S-LAH65VS-TIM 5S-BAH28S-LAH63Q

    (2)光学ガラスの組合せとスポット誤差Er(6σ)の値
    NoS-BSL7(2)S-FPL51(2)S-FPL53(2)S-FPL51(3)S-FPL53(3A)S-FPL53(3B)
    15.942.722.442.292.281.17
    25.242.792.482.292.281.35
    35.292.82.52.42.281.33
    45.52.892.522.442.321.42

    (3)光学ガラスの組合せとスポット誤差Er(6σ)の関係グラフ




  5. 検討結果纏め
    (1)S-BLS7とS-TIM22の組合せのスポット誤差6σ=5.94μmと大きい。
    (2) S-BLS7を基準とした組合せでは、スポット誤差6σを大きく改善できない。
    (3)S-FPL51とS-NBM51の組合せで、スポット誤差6σ=2.72μmまで改善。
    (4)S-FPL53とS-LAH66の組合せで、スポット誤差6σ=2.44μmまで改善。
    (5) S-FPL51とS-LAH58とS-BAH28の組合せで、スポット誤差6σ=2.29μmまで改善。
    (6) S-FPL53とS-LAH55VとS-NPH3の組合せで、スポット誤差6σ=2.28μmまで改善。
    (7) S-FPL53とS-NBM51とS-BAH27の組合せで、スポット誤差6σ=1.17μmまで改善。
    (8)上記結果はあらかじめ予測できたわけでなく、偶然の結果です。
    (9)どの光学ガラスの組合せで検討を進めるか?、とりあえず最良の結果、 S-FPL53とS-NBM51とS-BAH27の組合せスポット誤差6σ=1.17μmを検討したと思います。
    (10)比較検討用としては、 S-FPL53とS-LAH66の組合せスポット誤差6σ=2.44μmを選定したいと思います。







9章:標準レンズの高NA化検討に行く。

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