10章:きゅうりの病気
作成2012.05.17
- 2012年の夏野菜
2012年は4月29日(日)に以下の夏野菜の苗を植えました。
- トマト 6本
- ミニトマト 2本
- きゅうり 6本
- なす 4本
- ピーマン 4本
- ゴーヤ 4本
- 2012年5月16日きゅうりの病気
早くもきゅうりの異常が発生しました。
ベと病、褐斑病、炭そ病等の菌性の病気と思われますが特定できませんでした。
- 対応策
対応策としては、殺菌性の農薬を使用せざるえないと思います。
殺菌性の農薬の種類を表10-1に示します。
表10-1 殺菌性の農薬の種類
作用区分 | 組成区分 | 薬品名 |
DNA生合成阻害 | ベンゾイミダゾール系殺菌剤 | チオファネートメチル(トップジンM) |
DNA生合成阻害 | ベンゾイミダゾール系殺菌剤 | ベノミル(ベンレート) |
エネルギー代謝阻害 | 銅剤 | 塩基性硫酸銅カルシウム(ボルドー液) |
エネルギー代謝阻害 | 銅剤 | DBEDC(サンヨール) |
エネルギー代謝阻害 | 銅剤 | ノニルフェノールスルホン酸銅(ヨネポン) |
エネルギー代謝阻害 | 硫黄剤 | ジネブ(ダイセン) |
エネルギー代謝阻害 | 硫黄剤 | マンネブ(マンネブダイセン) |
エネルギー代謝阻害 | 脂肪族および芳香族ハロゲン殺菌剤 | キャプタン |
エネルギー代謝阻害 | 脂肪族および芳香族ハロゲン殺菌剤 | クロロタロニル(ダコニール) |
エネルギー代謝阻害 | カルボキシアミド殺菌剤 | オキシカルボキシン |
エネルギー代謝阻害 | その他 | フェナジンオキシド |
脂質生合成阻害 | 有機リン剤 | IBP |
脂質生合成阻害 | 有機リン剤 | EDDP |
脂質生合成阻害 | ジカルボキシイミド殺菌剤 | イプロジオン |
脂質生合成阻害 | N−ヘテロ環系殺菌剤 | トリホリン(サプロール)、 |
脂質生合成阻害 | N−ヘテロ環系殺菌剤 | トリフルミゾール(トリフミン) |
脂質生合成阻害 | N−ヘテロ環系殺菌剤 | フェナリモル(ルビゲン) |
脂質生合成阻害 | その他 | イソプロチオラン |
細胞壁生合成阻害 | 抗生物質 | ポリオキシン(ポリオキシン) |
タンパク質生合成阻害 | 抗生物質 | カスガマイシン(カスミン) |
メラニン生合成阻害 | その他 | トリシクラゾール |
メラニン生合成阻害 | その他 | フサライド |
表10-1の殺菌性の農薬の種類において、比較的新しい農薬はDNA生合成阻害剤の「トップジンM」と「ベンレート」で即効性があるといわれています。
しかし、以下のような見解もあるようです。
ベンゾイミダゾール系剤にトップジンMやベンレートなどが分類されます。DNA合成を阻害し、広い範囲の病害に有効ですが、薬剤耐性が出
やすいという重大欠点も有しています。うどん粉病が蔓延して、いくら薬剤散布しても防除できないと嘆いている方は、これらの薬剤をふくめ
、耐性菌の出やすい薬剤ばかり撒いて、庭を農薬中毒にしていないか反省しましょう。
ベンレートは無脊椎動物には有害で、特にミミズに対する必殺の「クスリ」です。土壌消毒や根頭癌腫病の治療のつもり(効果は、はなはだ疑問)
で土に撒き、土を豊かにしてくれる生物を皆殺しにするのは、結局、得になるのでしょうか?この物質は土に強く結合して水に溶けなくなり、
容易にぬけません。1年程度は残留すると見たほうがいいでしょう。
最も歴史のある農薬としては1885年にフランスの、ボルドウ市郊外メドック地区の農園で発見された「ボルドー液」が有名です。 「ボルドー液」は
(A)水1リットルに硫酸銅80gを溶かす
(B)水300ccに粒状生石灰150gを溶かす
この(A)と(B)を混合して作ります。
物置の隅に「オーソサイド80」と「マンネブダイセンM」がみつかりました。昔ブドウを庭で育てたとき購入したかもしれません。ブドウは手
入れが面倒なため、数年で除去してしまいました。
「オーソサイド80」はキャプタン(脂肪族および芳香族ハロゲン殺菌剤)系で、 「マンネブダイセンM」は硫黄剤でともにエネルギー代謝阻害剤です。
- 2012年5月16日の実施内容
「オーソサイド80」と「マンネブダイセンM」を1000倍程度に水でうすめ、きゅうりの苗にスプレー散布しました。まずは、これで様子をみたいと思います。
11章:野菜の性質に行く。
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