1章:市販非球面レンズの仕様
- 市販非球面レンズの仕様
半導体レーザーには何故、非球面レンズの使用が好まれるのか?
レーザーをベースにした光学系を構成する場合、収差の発生は最も防がなければならないファクターです。球面収差は、平凸レンズに代表される球面形状のレンズを使用することにより必ず発生し、レーザー光のフォーカシングやコリメーション時の精度を制限する主要因となります。レンズのような光の屈折作用により焦点を持つ光学素子の場合、球面形状は幾何学的には最適ではないことが以前から知られています。これを改善するためには、非球面形状の使用がベストです。
市販の非球面レンズの仕様はエドモンド(http://www.edmund.co.jp/)から入手できます。米国GELTECH社のガラス非球面レンズは、精密ガラスモールド成型法で製作されており、非球面レンズの詳細仕様が公開されています。
1例として商品コード350240-E(NA0.5、焦点距離8mm、設計波長780nm)のGELTECH非球面レンズにつて検討してみます。
50240-Eの公開詳細仕様は下記の通りです。
上記の詳細仕様において、非球面レンズの形状は2次の項が球面を基準としており、4次〜10次の項が単純な多項式となっています。
また、BK7、t0.25mmのカバーガラスの挿入を前提とした設計になっています。
2章:非球面レンズの光線追跡計算式に行く。
トップページに戻る。