10章:惑星の運動

    作成2011.02.11
  1. 惑星の運動方程式
     惑星は太陽を中心とし、楕円軌道で運動します。
     このとき、太陽からの距離の2乗に反比例した引力を受けます。
     また、惑星は楕円軌道で運動することにより遠心力が働きます。
     惑星の運動方程式は、引力と遠心力がバランスした下記の方程式となります。

     (10.1)式のkは比例定数です。
     (10.1)式は簡単な形をしており、すぐ解が求まりそうですが、実際には簡単ではありません。
     (10.1)式をX、Y、Z成分に分離して表すと下記のようになります。

     (10.1)式は(10.2)式〜(10.4)式の連立微分方程式を表しています。このような連立微分方程式を代数的に解くのはかなり厄介です。



  2. ルンゲ・クッタ法による数値計算
     ルンゲ・クッタ法を使用すれば、このような連立微分方程式を容易に計算することができます。
     ルンゲ・クッタ法を使用するために以下のように式を変形します。

     上記の式の変数において下記の関係があります。




  3. 惑星の運動演習
     EXCELを用いて、惑星の運動演習を行い、惑星の運動のイメージアップを図りましょう!!

  4. ワークブック「ベクトル解析10.xls」のダウンロード
     下記のワークブック「ベクトル解析10.xls」(ルンゲ・クッタ法プログラム)をダウンロードしてください。

     ダウンロード後はダブルクリックで解凍してから使用してください。
     
    ワークブック「ベクトル解析10.xls」をダウンロードする。


  5. ワークブック「ベクトル解析10.xls」説明
    1. ワークブック「ベクトル解析10.xls」は複素関数機能を使用していません。
    2. 「ベクトル解析10.xls」をダブルクリックで起動します。
         (マクロを有効にして開いてください!!)
    3. シート「Sheet1」はパラメータの設定と操作を行います。
    4. シート「XY平面」はXY平面上のグラフです。
    5. シート「YZ平面」はYZ平面上のグラフです。


  6. シート「Sheet1」
    1. n 6 連立数 を設定します。
    2. h 5,040 時間刻み を設定します。
    3. Nc 200 計算回数 を設定します。

    4. k 1E+17 定数 を設定します。
    5. f1 =F12 f1=Y2 を設定します。
    6. f2 =-J10*F11/(SQRT(F11^2+F13^2+F15^2))^3 f2=-k*Y1/(SQRT(Y1^2+Y3^2+Y5^2))^3 を設定します。
    7. f3 =F14 f3=Y4 を設定します。
    8. f4 =-J10*F13/(SQRT(F11^2+F13^2+F15^2))^3 f4=-k*Y3/(SQRT(Y1^2+Y3^2+Y5^2))^3を設定します。
    9. f5 =F16 f5=Y6 を設定します。
    10. f6 =-J10*F15/(SQRT(F11^2+F13^2+F15^2))^3 f6=-k*Y5/(SQRT(Y1^2+Y3^2+Y5^2))^3 を設定します。

    11. t t=0 を設定します。
    12. y1=X t=0におけるXを設定します。
    13. y2=Vx t=0におけるVxを設定します。
    14. y3=Y t=0におけるYを設定します。
    15. y4=Vy t=0におけるVyを設定します。
    16. y5=Z t=0におけるZを設定します。
    17. y6=Vz t=0におけるVzを設定します。

    18. 「計算実行」ボタンを押すと計算を実行します。


  7. 計算結果
     入力条件を下記表に示します。

     

     グラフを下記に示します。


     図10-2と図10-3から惑星は楕円軌道となることがわかります。





11章:引力と重力場に行く。

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