17章:涌点と吸点のある場での流れ

    作成2011.02.22
  1. 涌点と吸点のある場での流れ
     涌点と吸点のある場を二重涌点とも言います。

     図17-1に示す涌点と吸点の配置での流れを検討してみたいと思います。
     aを比例定数として、任意の位置R(X,Y,Z)のポテンシャルは



     (17.1)式の計算結果を下記に示します。

     図17-2において、流れはポテンシャルの高い点から低い点に流れます。流れの方向はポテンシャルの等高面に垂直となります。


  2. スカラーの勾配
      具体的にはスカラーの勾配であり、下記の式となります。

     流線を描くにあたって、Z=0とします。 流線の方向はベクトルAの方向とします。 描く流線の長さをSとすると

     を満足するようにΔXとΔYを決定します。
    従って

     また、流線のスタートは涌点とし、角度Uを変数とします。そして、終点は吸点とします。
    以上の条件で作図プログラムを作成します。



  3. 涌点と吸点のある場での流れ演習
     EXCELを用いて、涌点と吸点のある場での流れ演習を行い、涌点と吸点のある場での流れのイメージアップを図りましょう!!

  4. ワークブック「ベクトル解析17.xls」のダウンロード
     下記のワークブック「ベクトル解析17.xls」(ベクトル作図プログラム)をダウンロードしてください。

     ダウンロード後はダブルクリックで解凍してから使用してください。
     
    ワークブック「ベクトル解析17.xls」をダウンロードする。


  5. ワークブック「ベクトル解析17.xls」説明
    1. ワークブック「ベクトル解析17.xls」は複素関数機能を使用していません。
    2. 「ベクトル解析17.xls」をダブルクリックで起動します。
         (マクロを有効にして開いてください!!)
    3. シート「操作」はパラメータの設定と操作を行います。
    4. シート「XY平面」はXY平面上の作図を行います。
    5. シート「ポテンシャル」はポテンシャルの3Dグラフを示します。


  6. シート「操作」
    1. X作図倍率 Mx:作図上のXの倍率を設定します。
    2. Y作図倍率 My:作図上のYの倍率を設定します。
    3. 角度間隔 dU(度):作図上の角度間隔を設定します。
    4. 計算回数 N:角度の計算回数を設定します。
    5. 線分長さ dS:作図上の線分長さを設定します。

    6. 「作図実行」ボタンを押すと作図を実行します。


  7. 計算・作図結果
     入力条件を下記表に示します。

     

     作図結果を下記に示します。

     図17-3の涌点と吸点のある場での流れにおいて、流線の一部が 途中で消えています。
     これは、プログラム上の都合で流線1本あたりの直線描画回数を300回 に制限しているためです。(作図中はロック状態となるため制限しました。)







18章:電気双極子に行く。

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