29章:過熱蒸気表の使用例

    作成2012.23(2012.07.24修正)

  1. 例題29-1
     温度280℃、圧力65.5kp/cm2、乾き度x=1、エントロピsx=1.398の飽和蒸気を196.5 kp/cm2まで圧縮した場合の、 温度、エンタルピ、比容積を求めよ。


  2. 断熱圧縮後の温度
    (1) EXCELのワークブック「加熱蒸気表.xls」シート「加熱蒸気s」を開きます。
    (2)セルC3に196.5を設定します。
    (3)セルA4にスタート値(例えば410)を設定します。
    (4)セルC4を選択します。
    (3)メニュー「ツール」_「ゴールシーク」を選択します。
    (4)目標値に1.1398、変化させるセルにA4を設定して「OK」ボタンを押します。
     実行後は下記の表になります。
    (エントロピ s )単位kcal/kg・deg
    温度\圧力 180 196.5 200
    420.0 1.3970 1.3756 1.3710
    435.1 1.4171 1.3976 1.3935
    440.0 1.4236 1.4048 1.4008


  3. 断熱圧縮後のエンタルピ
    (1) EXCELのワークブック「加熱蒸気表.xls」シート「加熱蒸気i」を開きます。 (2)セルC3に196.5を設定します。
    (3)セルA4に435.1を設定します。
     実行後は下記の表になります。
    (エンタルピ i )単位kcal/kg
    温度\圧力 180 196.5 200
    420.0 714.3 703.8 701.6
    435.1 728.6 719.6 717.7
    440.0 733.2 724.7 722.9


  4. 断熱圧縮後の比容積
    (1) EXCELのワークブック「加熱蒸気表.xls」シート「加熱蒸気v」を開きます。
    (2)セルC3に196.5を設定します。
    (3)セルA4に435.1を設定します。
     実行後は下記の表になります。
    (比容積 v )単位m3/kg
    温度\圧力 180 196.5 200
    420.0 0.013510 0.012025 0.011710
    435.1 0.014288 0.012809 0.012495
    440.0 0.014540 0.013063 0.012750


    例題29-1の解答は
     温度t=435.1℃、エンタルピi=719.6kcal/kg、比容積v=0.01281m3/kgとなります。

    27章で検討したように
     温度280℃、圧力65.5kp/cm2、乾き度x=1、エントロピsx=1.398の飽和蒸気を断熱膨張すると温度100℃、圧力1kp/cm2、 乾き度x=0.75、エントロピsx=1.398の蒸気に変化します。
     断熱圧縮では過熱蒸気、断熱膨張では湿り蒸気になります。








30章:蒸気の等容過程に行く。

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