32章:蒸気の等温過程

    作成2012.07.27

  1. 蒸気の等温過程
     蒸気の等圧過程は湿り蒸気と過熱蒸気の領域でおこります。
     図32-1に蒸気の等温過程説明図を示します。
     図32-1において、1点と2点は湿り蒸気または過熱蒸気の領域にあります。
     等温過程において、1点から2点の間で受取った熱量qは


    となります。等温過程においての内部エネルギーの変化は

    となります。等温過程においての膨張の仕事は

    となります。


  2. 例題32-1
     200℃の過熱水蒸気の圧力5ataから1ataに等温膨張する。
    この過程における熱量、内部エネルギの変化、膨張の仕事を求めよ。

    解答:
     過熱蒸気のエントロピはワークブック「加熱蒸気表.xls」シート「加熱蒸気s」から
    圧力5ata(kp/cm2)で温度200℃過熱蒸気のエントロピ=1.688kcal/kg・deg
    圧力1ata(kp/cm2)で温度200℃過熱蒸気のエンタルピ=1.872kcal/kg ・deg
    従って(32.1)式から

     過熱蒸気の比容積はワークブック「加熱蒸気表.xls」シート「加熱蒸気v」から
    圧力5ata(kp/cm2)で温度200℃過熱蒸気の比容積=0.4334m3/kg
    圧力1ata(kp/cm2)で温度200℃過熱蒸気の比容積=2.214m3/kg

     過熱蒸気のエンタルピはワークブック「加熱蒸気表.xls」シート「加熱蒸気i」から
    圧力5ata(kp/cm2)で温度200℃過熱蒸気のエンタルピ=681.7kcal/kg
    圧力1ata(kp/cm2)で温度200℃過熱蒸気のエンタルピ= 686.6kcal/kg
    従って内部エネルギの変化は(32.2)式から

    となります。膨張の仕事は(32.3)式から

    となります。








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