46章:エネルギー変化を伴う流体のエネルギー方程式

    作成2012.08.17

  1. エネルギー変化を伴う流体のエネルギー方程式
     エネルギー変化Δlを伴う流体のエネルギー方程式は

     となります。(46.1)式においてΔlは単位質量当たりのエネルギー変化でN・m/kg(=m2/s2)の単位です。


  2. 粘性流体のエネルギー方程式
     粘性流体においては、摩擦により圧力損失Δpを生じます。この場合のエネルギー方程式は

    となります。


  3. 外から仕事が加わる場合のエネルギー方程式
     送風機やポンプは流体にエネルギーを与えて流体を一方から他方に送り出す作用をする。従って図46-1に示すように上 流1と下流2の間にこのような機械を設けると、上流1の流体のエネルギーに機械により与えられたエネルギーを加えたも のが下流2の流体のエネルギーに等しくなる。すなわち


    となります。ポンプの場合は習慣上、揚程Hが用いられます。

    なお、送風機によって得られた空気の動力(単位時間あたりの仕事量Pは


    となります。同様にポンプの水動力Pは

    となります。


  4. 水車
     水車は水のエネルギーを機械的エネルギーに変える機械です。水から水車に与えられるヘッドを有 効落差という。これをHで表わし水車の蒸留と下流2との間のエネルギー方程式をたてると

    水から水車に与えられる動力は

    となります。



  5. 例題46-1
     運転中のポンプの圧力を調べたところ、吐出側では、343kPa、吸込み側では-19.6kPaであった。吐出側の圧力計は吸込み側よ り0.5m高い位置に設置されている。吐出管と吸込み管の直径は同じである。
     この場合、ポンプの全揚程は何mか?

    解答
     水の密度=1000kg/m3、また (46.8)式より

    となります。


  6. 例題46-2
     図46-3に示すように貯水池の水面下61mのところに水車が設けられている。水車からは内径30.5cmの管を通して流速13.7m/sで水を放 出している。エネルギー損失は無いとして、この水車の動力を求めよ。

    解答
     貯水池の水面を1、水車の放出管出口を2として(46.8)式を適用します。
     水の密度=1000kg/m3から

    となります。ポンプの水動力Pは


    (46.7)式から

    となります。











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