53章:粗い円管の管摩擦係数λ
作成2012.08.30
粗い円管の管摩擦係数λ実験データ
管摩擦損失の式
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(52.7)式において管摩擦係数λの値はn管の内壁の滑らかさ・粗さで変化します。図53-1はニクラゼが求め
た実験結果です。
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図53-1の実験データから、レイノルズ数Rが十分大きい領域において、下記の実験式が導かれます。
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粗い円管の管摩擦係数λのEXCEL数表
図53-1のの粗い円管の管摩擦係数λ実験値グラフから正確な値を読み取るのは厄介ですのでEXCEL数表
にまとめると扱いやすくなります。
レイノルズ数Rが2310以下では(52.11)式を適用
レイノルズ数Rが3000以上では(52.12)式と(53-1)式を適用
レイノルズ数Rが2310以上3000以下は直線補間としました。
加熱蒸気表のワークブック「管摩擦係数-2.xls」のダウンロード
下記のワークブック「管摩擦係数-2.xls 」をダウンロードしてください。
ダウンロード後はダブルクリックで解凍してから使用してください。
ワークブック「管摩擦係数-2.xls 」をダウンロードする。
ワークブック「管摩擦係数-2.xls 」説明
シート「管摩擦係数表( 荒い管) 」が管摩擦係数の数表です。
黄色のセル(C2)に関係粗度(h/d)の値を入力
黄色のセル(A4)にレイノルズ数(R)の値を入力すると補間計算できます。
シート「関係粗度」が関係粗度の数表です。
黄色のセル(B2)に管直径d(mm)を入力すると補間計算できます。
粗い円管の管摩擦係数λのEXCEL数表のグラフを図53-2に示します。
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関係粗度(h/d)のEXCEL数表
ワークブック「管摩擦係数-2.xls 」シート「関係粗度」で簡単に計算できます。
ワークブック「管摩擦係数-2.xls 」シート「関係粗度」表を下記に示します。
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例題53-1
動粘土係数ν=0.0115cm2/sの水が内径30cmの鋳鉄管内を平均流速2m/sで流れる場合の管摩擦係数λを求めよ。
解答
レイノルズ数Rは(52.1)式から
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また、関係粗度(h/d)はワークブック「管摩擦係数-2.xls 」シート「関係粗度」表から(h/d)ave=0.0009となります。
従って、ワークブック「管摩擦係数-2.xls 」シート「管摩擦係数表( 荒い管) 」表から

となります。滑らかな管ではλ=0.01664であり、鋳鉄管では管摩擦係数λの値が大きくなることがわかります。
ワークブック「管摩擦係数-2.xls 」を使用すると粗い管の管摩擦係数λの値を容易に求めることができます。
54章:円形でない管の管摩擦係数λに行く。
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