63章:円柱とその他形状の抗力係数

    作成2012.09.15

  1. 円柱の抗力係数
     流れに垂直に置かれた長い円柱の抗力係数を図63-1に示します。



  2. その他形状の抗力係数
     図63-2に種々の形の抗力係数を示します。なお、これらの値はレイノルズ数が十分大きく、抗力 係数が一定になったところの値です。



  3. 例題63-1
     幅1.475m、高さ1.5m、長さ3.395mの軽自動車の時速と抗力の関係をグラフにせよ。また時速 と動力の関係もグラフにせよ。ただし、抵抗係数を1、空気の比質量は1.23kg/m3とする。
     また、流体が比質量1000kg/m3の水の場合はどうなるか?

    解答
     cD=1として下記式で抗力を計算します。

    空気抵抗による抗力の計算結果を図63-3に示します。


    必要動力Pは

    となります。空気抵抗による必要動力の計算結果を図63-4に示します。


    同様に水の抵抗による抗力の計算結果を図63-5に示します。


    同様に水の抵抗による必要動力の計算結果を図63-6に示します。

     以上の計算は大まかな概算であり、正確には実験による計測が必要です。おおまかですが 、図63-4から時速100km/h以上になると空気抵抗による必要動力が急激に増大することがわかります。
     軽自動車の動力は約50kW(68馬力)程度ですので、抗力係数が1.0の場合には最高速度は約120km/h ということになります。
     また、水流においては、時速4km/hの低速でも1366(N)もの大きな抗力が発生することがわかり ます。水流は比較的低速でも大きな抗力が発生し、破壊されることがありますので注意が必要です。












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