17章:三相交流

    作成2013.02.18

  1. 三相交流発電
     図17-1に単層交流発電の原理、図17-2に3相交流発電の原理を示します。
     単層交流発電においてはコイルAA'間に

    の起電力が発生します。図17-2の3相交流発電においては、コイルAA'間、BB'間、CC'間に

    の起電力が発生します。コイルAA'間、BB'間、CC'間で位相が120°づつずれています。この3 つの交流をいっしょに使ったとき3相交流といいます。



  2. Δ結線(低圧三相3線式)
     三相交流発電においては、コイルAA'間、BB'間、CC'間があり、厳密には配線は6本となりますが、Δ結線を行 うと3本にすることができます。
     図17-3では、コイル端子AとB'を接続し、端子Aとしています。同様にコイル端子BとC'を端子B、コイル端子Cと A'を端子Cとしています。
     コイルAA'間、BB'間、CC'間の電圧を「相電圧(E)」、電流を「相電流Ih」といいます。  また配線間の電圧を「線電圧V」、電流を「線電流Il」といいます。Δ結線においては、下記の関係となります。




  3. Y結線(三相4線式)
     三相交流発電においては、コイルAA'間、BB'間、CC'間があり、厳密には配線は6本となりますが、Y結線を 行うと3本または4本にすることができます。
     図17-4では、コイル端子A’とBとC''を接続し、アースに落としています。この場合配線は3本または 4本となります。
     コイルAA'間、BB'間、CC'間の電圧を「相電圧(E)」、電流を「相電流Ih」といいます。
     また配線間の電圧を「線電圧V」、電流を「線電流Il」といいます。Δ結線においては、下記の 関係となります。。




  4. 回転磁界
     図17-5に示すようにコイル配置して3相交流を流すと回転磁界を発生することができます。
     Y方向の磁界Hyは


    同様にX方向磁界Hxは

    となり、磁界の絶対値は同じで角速度ωtで回転することになります。



  5. 同期発動機
     三相交流発電機の端子に逆に三相電源を接続すると回転磁界ができます。界磁をこれと同方向に同一速 度で回したとすれば、常にN極とS極が向き合うのでトルクが発生します。この状態で軸に負荷をかけるこ とができます。すなわち、三相交流発電機はそのまま発動機になります。これを同期発動機といいます。
     同期発動機は起動トルクがないため、起動に際しては別に起動用の電動機が必要となります。










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