3章:キルヒホッフの法則
作成2012.11.25
- キルヒホッフの法則
第1法則:1点に集まる代数和はゼロである。
第2法則:ある任意の回路で、ある向きに一回りしたときは、その起電力の代数和は電圧降下の代数和と等しい。
第1法則は電流はたまることができないということ。第2法則はオームの法則の拡張にすぎない。
- 例題3-1
図3-1に示す回路の電流I1とI2とI3を求めよ。
解答
まず、D点での電流を考えます。流入するのは、I1とI2です。流出するのはI3です。流入
をプラス、流出をマイナスとすれば
次の回路ABDCAでキルヒホッフの第2法則を適用すると
同様に回路CDFECでキルヒホッフの第2法則を適用すると
上記式は下記の3元連立1次方程式となります。
下記の計算条件において
記号 | 値 | 記号 | 値 |
R1 | 15 | E1 | 20 |
R2 | 20 | E2 | 15 |
R3 | 10 | | |
計算結果は
記号 | 代数値 | VBA値 |
I1 | 0.692307692 | 0.692307692 |
I2 | 0.269230769 | 0.269230769 |
I3 | 0.961538462 | 0.961538462 |
となります。具体的な計算にあたっては、下記の専用ソフトを使用すると便利です。
下記の[例題3-1専用ソフト]をダウンロードしてください。
ダウンロード後はダブルクリックで解凍してから使用してください。
[例題3-1専用ソフト]をダウンロードする。
- 例題3-2
図3-2に示すブリッジ回路の電流I1とI2とI3を求めよ。
解答
AC間をI1、AD間をI2、CD間をI3とするならば、第1法則より、CB間はI1-I3、DB間はI2+I3、BA間はI2+I3となります。
ACDAの網目では第2法則より
CDBCの網目では
ADBAの網目では
これらを整理すると
下記の計算条件において
記号 | 値 | 記号 | 値 |
R1 | 30 | E | 12 |
R2 | 30 |
R3 | 19.999 |
R4 | 20 |
R5 | 10 |
R6 | 10 |
計算結果は
記号 | 代数値 | VBA値 |
I1 | 省略 | 0.171429292 |
I2 | 省略 | 0.1714303 |
I3 | 省略 | 0.00000302529 |
となります。[例題3-2専用ソフト]において、電流I3がゼロとなる条件(R3=20)で計算の分母がゼロとなるため計算エラーが発生します。この場合、僅かにR3の値をずらす必要があります。(例R3=19.999)
また、[例題3-2専用ソフト]は代数値は省略していますので、計算実行ボタンを押して、VBA解を求める必要があります。
具体的な計算にあたっては、下記の専用ソフトを使用すると便利です。
下記の[例題3-2専用ソフト]をダウンロードしてください。
ダウンロード後はダブルクリックで解凍してから使用してください。
[例題3-2専用ソフト]をダウンロードする。
4章:クーロンの法則とSIの電磁気の単位と磁界に行く。
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