15章:スピーカ回路

    作成2014.01.22
     スピーカについて検討します。

  1. スピーカ回路(1)
    (1)評価回路図
     図15-1に示すスピーカ回路(1)回路の動作を確認します。


    (2)簡易オシロによる電圧変化測定結果
     簡易オシロによる電圧変化測定結果を図15-2に示します。

     図15-2において、Vch1は47Ω両端の電圧であり、Vch2-Vch1がスピーカに加わる電圧です。これから、スピーカに加わる電圧と電流を計算できます。

     スピーカに加わる電圧と電流の計算結果グラフを図15-3に示します。

     図15-3において、スピーカ両端の電圧は、電流が流れ始める瞬間のみMax4.52Vとなり、その後0.61Vで一定となります。電流は0Aから0.086Aに一瞬で変化しています。

    評価したスピーカの仕様
    ・8Ω、0.5W、直径50mm

    評価結果
    ・直流抵抗=0.61/0.086=7.1Ω
    ・インダクタンス(L)=(4.52×0.0003)/0.086=0.0158(H)
    ・ステップ応答後の自由振動無し

     スピーカはコイルでできており、直流抵抗は無いと勘違いしていました。仕様の8Ωは直流抵抗のようです。実測結果は7.1Ωとなりました。
     ステップ応答後の自由振動無しという結果も驚きです。質量との相対比較でよほど粘性抵抗が大きいようです。


  2. スピーカ回路(2)
    (1)評価回路図
     図15-4に示すスピーカ回路(2)回路の動作を確認します。


    (2)簡易オシロによる電圧変化測定結果
     簡易オシロによる電圧変化測定結果を図15-5に示します。

     図15-5において、Vch1は47Ω両端の電圧であり、、Vch2-Vch1がLED、Vch3-Vch2がスピーカに加わる電圧です。これから、LED、スピーカに加わる電圧と電流を計算できます。

     LED、スピーカに加わる電圧と電流の計算結果グラフを図15-6に示します。

     図15-6から、電流は0.0486〜0Aの間で周期的に変化し、LED電圧は2.1〜1.5Vで変化し点滅 、スピーカは1.72〜-0.87Vの間で周期的に変化していることが確認できます。


  3. 結果の検討
    (1)簡易オシロの最小サンプリング間隔は、4チャンネル同時測定で0.4ms、3チャンネル同時測定で0.3msであった。同時測定チャンネル数で変化することがわかった。
    (2)、直流抵抗実測値7.1Ωであり、スピーカ仕様の8Ωとはからどうも直流抵抗を意味するらしい。
    (3)スピーカ仕様8Ω、0.5Wの場合、最大許容電流は0.25Aとなる。(結構大きい)
    (4)スピーカのステップ応答において、自由振動はほとんどないことがわかった。
    (5)スピーカ両端の電圧は、プラス・マイナスに変化する。(コイルの特性)









16章:ブロッキング発振回路に行く。

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