17章:PNPトランジスタ

    作成2014.01.24
     PNPトランジスタを使用したタイマー回路でLEDを点灯します。

  1. PNPトランジスタ回路
    (1)評価回路図
     図17-1に示すPNPトランジスタ回路は、コンデンサに電荷を蓄積し、蓄積した電荷でPNPトランジスタを駆動してLEDを点灯します。

     この回路の電圧変化をCh1、Ch2、Ch3,、Ch4点について簡易オシロで測定します。

     
    (2)簡易オシロによる電圧変化測定結果
     簡易オシロによる電圧変化測定結果を図17-2に示します。

    図17-2において、LEDに流れる電流は(Vch4-Vch3)/220Ωとして求めることができます。この電流値は時定数2sで減少し点灯したLEDの明るさは暗くなっていきます。

    (3)電流増幅率のグラフ
     図17-2の結果から電流増幅率は容易に計算できます。 横軸をベース電流、縦軸を電流増幅率としてグラフにすると、図17-3に示すようになります。

     図17-3から、電流増幅率はベース電流の増大に伴い僅かに低下することがわかります。
     
    (4)トランジスタ2SA1015のベース電圧・電流特性
     図17-2の結果からトランジスタ2SA1015のベース電圧・電流特性を計算できます。計算結果グラフを図17-4に示します。



  2. ベース接続抵抗の変更
     ベース接続抵抗を増大するとベース電流が増大します。
     ベース接続抵抗を200kΩ→33kΩに変更した場合の電圧変化測定結果を図17-5に示します。

     
    (3)電流増幅率のグラフ
     図17-5の結果から電流増幅率は容易に計算できます。 横軸をベース電流、縦軸を電流増幅率としてグラフにすると、図17-6に示すようになります。

     図17-6から、電流増幅率はベース電流の増大に伴い低下することがわかります。

    (4)トランジスタ2SA1015のベース電圧・電流特性
     図17-5の結果からトランジスタ2SA1015のベース電圧・電流特性を計算できます。計算結果グラフを図17-7に示します。



  3. 結果の検討
    (1)PNPトランジスタはNPNトランジスタと極性が逆になります。
    (2)このためエミッタ接地回路では、コレクタをマイナスにする必要があります。
    (3)簡易オシロは測定範囲が0〜5Vのため、簡易オシロのグランドをコレクタ側に必要があり、符号が逆になるため、勘違いしやすい。
    (4)2SC1815と2SA1015は極性が逆になる以外は、ほぼ同等の特性のようです。









18章:接合型FETに行く。

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