33章:三角波・方形波発振回路

    作成2014.02.11
     三角波・方形波発振回路の検討をします。

  1. 三角波・方形波発振回路
    (1)評価回路
     三角波・方形波発振回路を図33-1に示します。

     
    (2)三角波・方形波発振回路の出力電圧
     図32-1において非反転ヒステリスコンパレータ回路の飽和出力は

    となります。従って非反転ヒステリスコンパレータ回路の閾値VthとVtlは

    となります。一方積分回路は

    (33.3)式で電圧が変化します。従って周期Tは

    となります。周波数fは

    となります。上記の計算において、(33.3)式は大胆な近似式ですので、計算結果は近似解となります。


  2. 三角波・方形波発振回路の出力波形評価
     三角波・方形波発振回路を簡易オシロで観察した結果を図33-2に示します。

    図33-2において以下のようになりました。
    (1)出力V1(三角波)電圧=2.19V
    (2)出力V2(方形波)電圧=4.85V
    (3)周期T=5.4ms(計算値=5.99ms)
    (4)安定した三角波と方形波が同時に得られる。


  3. 結果の検討
    (1)安定した三角波と方形波が同時に得られる。
    (2)周期は計算値5.99msに対して実測値が5.4msとなった。
    (3)三角波は厳密に直線ではなく、僅かにカーブする。
    (4)簡易オシロの測定可能電圧は0〜5Vでマイナス側を測定できません。簡易オシロの入力は抵抗分圧で電圧を調整しました。
    (5)簡易オシロは出力波形のグランド基準で測定できません。オフセットを与えて測定するため、オフセット誤差が発生します。
    (6)オフセット誤差は測定後補正しました。









34章:単安定マルチバイブレータ回路に行く。

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