34章:単安定マルチバイブレータ回路

    作成2014.02.12
     単安定マルチバイブレータ回路の検討をします。

  1. 単安定マルチバイブレータ回路
    (1)評価回路
     単安定マルチバイブレータ回路を図34-1に示します。

      単安定マルチバイブレータ回路は22章:方形波発振回路(マルチバイブレータ回路) にダイオードを追加しています。このため、充電が一方向となり発振しません。
     しかし、IN=V1にパルスをコンデンサC2を介して加えるとその時だけ矩形波を発生します。


  2. 動作条件とパルス幅
     図34-1において、

    とした場合、抵抗R1とR2は下記条件を満足する必要があります。

    パルス幅Tの計算式の誘導は省略しますが以下の式で計算します。



  3. 単安定マルチバイブレータ回路の出力波形評価
     単安定マルチバイブレータ回路を簡易オシロで観察した結果を図34-2に示します。

     図34-2の出力電圧変化において
    ・入力V1は電圧3.54V、パルス幅0.5ms未満です。
    ・出力R3=1MΩは抵抗R3が1MΩの場合の出力波形で電圧4.91V、パルス幅14msとなりました。
    ・出力R3=330kMΩは抵抗R3が330kΩの場合の出力波形で電圧4.91V、パルス幅5msとなりました。


  4. 結果の検討
    (1)単安定マルチバイブレータ回路はパルス入力信号を矩形波に変換できます。
    (2)単安定マルチバイブレータ回路はパルス入力信号がきた時のみ矩形波を出します。
    (3)簡易オシロの測定可能電圧は0〜5Vでマイナス側を測定できません。簡易オシロの入力は抵抗分圧で電圧を調整しました。
    (4)簡易オシロは出力波形のグランド基準で測定できません。オフセットを与えて測定するため、オフセット誤差が発生します。
    (5)オフセット誤差は測定後補正しました。









35章:位相発振回路に行く。

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