３５章：位相発振回路

位相発振回路発振回路
（１）評価回路
　位相発振回路を図35-1に示します。
動作条件と発振周波数
　図35-1において、証明は省略しますが

　が発振条件となりますが、実際には（35.1）式より増幅度を大きく設定する必要があるようです。 R4＝10kΩ（Gv=100）とR4＝680Ω（Gv=1470）について評価しました。
　発振周波数ｆは

となります。
位相発振回路発振回路の出力波形評価
　位相発振回路発振回路を簡易オシロで観察した結果を図35-2に示します。

図35-2において以下のようになりました。
（１）R4=10kΩの出力電圧=4.93V（飽和電圧）
（２）R4=680Ωの出力電圧=4.93V（飽和電圧）
（３）R4=10kΩの周波数＝185.2Hz（理論値164Hz）
（4）R4=680Ωの周波数＝175.4Hz（理論値164Hz）
（５）飽和電圧近傍で波形が僅かに歪む。
（６）波形歪みはR4=680Ωの方が大きい。
結果の検討
（１）安定した正弦波が得られる。
（２）正弦波の振幅は飽和電圧となる。
（３）増幅率が理論値の29では発振しない。
（４）増幅率を大きくすろと周波数ｆが小さくなる。
（５）周波数理論値より実際の周波数は大きくなる。
（６）簡易オシロの測定可能電圧は0～5Vでマイナス側を測定できません。簡易オシロの入力は抵抗分圧で電圧を調整しました。
（７）簡易オシロは出力波形のグランド基準で測定できません。オフセットを与えて測定するため、オフセット誤差が発生します。
（８）オフセット誤差は測定後補正しました。

３６章：リミッタ回路に行く。

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