21章:温度記録計評価回路

    作成2014.04.16

     温度データをI2C仕様EEPROMに記録する方法を検討してみたいと思います。

  1. データ記録評価評価回路
     秋月電子通商 シリアルIスケアC EEPROM 24FC256−I/P 価格:¥90
     高精度IC温度センサLM61BIZ価格:4個/¥200【秋月電子通商】
    を使用します。
     回路図を図21-1に示します。



  2. 評価プログラム
     まずは下記の「21-1.zip」ファイルをダウンロードしてください。
    [21-1.zip]をダウンロードする。

    解凍するとフォルダー内にUSB-HID-SCDフォルダーがあります。USB-HID-SCDフォルダー内に

    (1)MPLAB IDE-Xフォルダー
    *MPLAB IDE-X\src\apps\usb\device\hid_custom\firmware\MPLAB.Xがソースプログラムです。
    *ファイルの相対位置関係は変えられません。
    *容量削減のため、直接関係無いと思われるファイルは削除しました。
    *「XC8」用です。

    (2)Windows Softwareフォルダー
    (2-1)PnP Demo - Windows Softwareフォルダー
    *Microsoft Visual C# 2012 Express(ソース)

    (3)注意事項
    *上記プログラムはPIC18F4553用に修正してあります。
    *Microsoft Visual C# 2012 Express(ソース)はVS Express for Desktopを管理者として実行しHID PnP Demo.slnを開く必要があります。(ダブルクリック起動ではビルドが成功しません。)
  3. 動作確認
     動作確認の状況を以下に示します。




  4. 操作方法
    (1)AE-USBPIC44基板のリセットボタンで初期状態になります。
    (2)AE-USBPIC44基板のSW1を押すと温度測定値をEEPROMに記録を開始します。
    (3)記録中はAE-USBPIC44基板のRE2に接続されたLEDが点灯します。
    (4)AE-USBPIC44基板のSW2を押すと記録を終了し、USBモードになります。
    (5)リセット状態でSW2を押すと直接USB通信モードになります。
    (6)パソコンでHID PnP Demoを起動して、読取開始ボタンを押すと測定データファアイルが作成されます。


  5. 測定データファアイル例
    (1)記録データ数制限内で測定を終了した場合(評価用のため記録データ数制限を小さくしました。)
    DataNoMax=50
    DataNo=23
    No	温度
    0	639
    1	639
    2	639
    3	635
    4	633
    5	629
    6	631
    7	628
    8	635
    9	635
    10	631
    11	639
    12	624
    13	631
    14	628
    15	622
    16	635
    17	639
    18	631
    19	635
    20	627
    21	624
    22	631
    


    (2)記録データ数制限を越えて測定を終了した場合(評価用のため記録データ数制限を小さくしました。)
    DataNoMax=50
    DataNo=59
    No	温度
    0	623
    1	619
    2	618
    3	620
    4	622
    5	619
    6	617
    7	619
    8	619
    9	619
    10	619
    11	619
    12	623
    13	618
    14	623
    15	617
    16	619
    17	623
    18	617
    19	619
    20	623
    21	616
    22	619
    23	624
    24	619
    25	618
    26	619
    27	619
    28	622
    29	619
    30	619
    31	619
    32	619
    33	619
    34	619
    35	620
    36	620
    37	622
    38	624
    39	624
    40	624
    41	624
    42	620
    43	619
    44	619
    45	619
    46	619
    47	619
    48	621
    49	620
    


  6. 検討まとめ
    (1)温度記録計の使用方法としては、電池駆動で測定した温度データをEEPROMに記録し、測定完了後にUSB通信でパソコンに取り込むのが一般的な使用方法となる。
    (2)11章:Device - HID - Custom Demosのサンプルプログラムは、パソコン側からPICマイコンを制御するのを基本としていおり、測定タイミングはパソコン側から指示される。
    (3)このため、スレッドを使用し、リアルタイムでコマンドがPICマイコン側に送信される。
    (4)リアルタイムで返信されたデータは、タイマー処理で選別される。
    (5)リアルタイム処理は割り込みで処理されるため、デバッグが難しい。
    (6)これと比較して、PICマイコン単独での温度測定・EEPROM記録はシーケンシャルに行うことができる。
    (7)同様に測定データのパソコン側への取り込みもシーケンシャルに行うことができる。
    (8)シーケンシャルのプログラムは理解しやすく、デバッグが容易となる。
    (9)以上の理由で温度記録計のプログラムはすっきりとまとまった。
    (10)温度記録計のサンプルプログラムを気圧、湿度、照度に適用するのは容易と思われる。












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