10章:菜切り包丁と出刃包丁の再研磨

    作成2015.06.03

     菜切り包丁と出刃包丁の再研磨をしました。

  1. 関孫六 銀寿 本鋼 和包丁 菜切り包丁の再研磨
     関孫六シリーズの中で、 銀寿 本鋼 和包丁 菜切り包丁は最安値に分類されます。たまたま、ホームセンターで購入したのですが使い勝手が悪く、あまり使用していませんでした。
     関孫六 銀寿 本鋼 和包丁 菜切り包丁の刃先を良く見ると、片刃では無く両刃になっています。両刃の包丁は切れ味が悪く使い勝手が悪いため、片刃に修正して再研磨しました。

    関孫六 銀寿 本鋼 和包丁 菜切り包丁の再研磨手順
    (1)刃の形状を変形
    *ハンマーで刃先をたたいて、面の形状が片刃になるように変形させる。(研削だけで片刃にするのはきついため)

    (2)面の形状を形状
    *ディスクグラインダーで面の形状を大まかに修正します。

    (3)荒研磨
    *アルミ板上にナニワ ラッピングパウダー WA60(アルミナ粒子粒子径250〜300μm)をまいて、ラッピングします。

    (4)荒研磨後の中研磨
    *従来から使用している中研磨砥石(褐色アルミナ質)で荒研磨でできた傷取りをします。

    (5)中研磨後のバフ研磨
    *ヤナセ フェルトディスク ソフト HF02とヤナセ 白棒 バフ用研磨剤 中みがき仕上用 WKとヤナセ 青棒 バフ用研磨剤 鏡面仕上用 BKを使用してバフ研磨をします。
    *見た目が良くなります。
    *腐食しにくくなります。

    (6)刃部分の中研磨
    *刃の部分はバフ研磨後に再度行いまし。
    *従来から使用している中研磨砥石(褐色アルミナ質)を使用しました。

    (7)刃部分の仕上げ研磨
    *従来から使用している仕上げ研磨砥石(天然石)で仕上げ研磨します。


  2. 関孫六 銀寿 本鋼 和包丁 菜切り包丁の再研磨後外観
     再研磨後表面側外観を以下に示します。

    *「関孫六」 「銀寿」 「本鋼」の刻印が確認できます。
    *フラット面は平らではなくでこぼこしています。
    *刃の部分はディスクグラインダー跡が残ってしまいました。

    再研磨後裏面側外観を以下に示します。

    *フラット面は平らではなくでこぼこしていますが少しへこんでいます。
    *へこんだ部分はディスクグラインダー跡が残ってしまいました。

    *再研磨後の外観はいまいちですが、切れ味は大幅に改善しました。


  3. 出刃包丁の再研磨
     出刃包丁は数十年使い込んだものですが、大事に使っていたためか、刃こぼれもなく僅かに錆びが気になる程度です。

    出刃包丁の再研磨手順
    (1)錆びとり
    *紙やすりで軽く錆びとりします。

    (2)バフ研磨
    *ヤナセ フェルトディスク ソフト HF02とヤナセ 白棒 バフ用研磨剤 中みがき仕上用 WKとヤナセ 青棒 バフ用研磨剤 鏡面仕上用 BKを使用してバフ研磨をします。
    *見た目が良くなります。
    *腐食しにくくなります。

    (3)刃部分の中研磨
    *従来から使用している中研磨砥石(褐色アルミナ質)を使用しました。

    (4)刃部分の仕上げ研磨
    *従来から使用している仕上げ研磨砥石(天然石)で仕上げ研磨します。


  4. 出刃包丁の再研磨後外観
     再研磨後表面側外観を以下に示します。

    *「重盛」 が確認できます。
    *フラット面は平らではなく理想的な凹面になっています。
    *刃の部分も少し凹面になっています。

    再研磨後裏面側外観を以下に示します。

    *フラット面は平らではなく理想的な凹面になっています。

    *簡単な再研磨で切れ味は改善しました。


  5. 菜切り包丁と出刃包丁の再研磨まとめ
    (1)関孫六シリーズの中で、 銀寿 本鋼 和包丁 菜切り包丁は最安値に分類され、両刃になっていることを知りませんでした。
    (2)ちょっと厄介な作業を含む再研磨で菜切り包丁を片刃に修正しました。
    (3)片刃に修正後の切れ味は大幅に改善しました。
    (4)フラット面はかなりでこぼこで外観上は美しさにかけますが、とりあえずこれでよしとしました。
    (5)出刃包丁は片刃で各断面形状は理想的な形状です。
    (6)出刃包丁は錆びとり、艶出し、中研磨、仕上げ研磨のみで、外観と切れ味が回復しました。
    (7)高級な包丁で刃こぼれが無ければ簡単な作業で外観と切れ味が回復します。




11章:球面の曲率半径の測定冶具に行く。

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