2章:切断冶工具の作成

    作成2015.03.12

  1. 切断冶工具の外観
     作成した切断冶工具の外観を以下に示します。

    (1)ベース
    *t5mmのベニア板を3枚木工ボンドで接着し作成しました。
    (2)ディスクグラインダー 移動台
    *物置にたまたま置いてあった大き目の木片を使用しました。
    (3)ディスクグラインダー 移動台ガイド
    *ガイドは木製です。
    *摩擦低減のため、川口技研(GIKEN) 敷居スベリ はく離紙無し S型(特殊ポリエチレン )を接着しました。(ニトフロン粘着テープ厚さ80μm 方が摩擦が小さくなるかもしれません?)
    *ガイド与圧のためt10mmスポンジNRS-05(WAKI)を使用しました。(適度なばね性があります。)
    (4)ディスクグラインダー移動機構
    *M6の長ねじを使用しました。
    *ナットはt4.5mmの金具を加工しました。
    (5)ワーク移動台
    *角と板の木材を使用しました。
    (6)ワーク移動ガイド
    *ガイドは木製です。
    *摩擦低減のため、川口技研(GIKEN) 敷居スベリ はく離紙無し S型(特殊ポリエチレン )を接着しました。
    *ガイド与圧のためt10mmスポンジNRS-05(WAKI)を使用しました。
    (7)ディスクグラインダー移動機構
    *M6の長ねじを使用しました。
    *ナットはt4.5mmの金具を加工しました
    (8)木材の組立
    *木工ボンド、くぎ、木ネジ等で組立ました。
    *木工ボンド使用部は分解困難です。
    (9)設計図
    *設計図無しで製作しました。
    *手持ちの部材と身近なホームセンターで入手可能な部材で構成しました。
    (設計図を書いても、図面どおりの部品製作が難しいためです。)
    (10)保護カバー
    *グラインダーの破損が怖いので保護カバーを付けました。


  2. ディスクグラインダー 移動台のバーニア
     ディスクグラインダー 移動台のバーニア外観を以下に示します。
    *0.1mm単位まで読み取ることができます。
    *送りネジ1回転で1mm、36度回転で0.1mm移動します。



  3. ワーク移動台のバーニア
     ワーク移動台のバーニア外観を以下に示します。
    *0.1mm単位まで読み取ることができます。
    *送りネジ1回転で1mm、36度回転で0.1mm移動します。



  4. 切断部外観
     切断部外観を以下に示します。



  5. t4.5mm鉄製金具の切断断面
    *ヤナセ 切断砥石 翼 105mm RC-100TSを使用しました。
     t4.5mm鉄製金具の切断面外観を以下に示します。

    *初めてですのでおそる、おそる切断しました。
    *ワーク移動台の移動は送りネジを使用するより、直接手で移動した方が効率的でした!!
    *完全切断しないで、0.5mm程度残しました。(安全のため)
    *断面形状が平行にならず、テーパ状となりました。
    *断面形状がテーパ状となった原因としては、振動によりワーク移動台が上下に振動したためとおもわれます。
    *ワーク移動台の重量が小さいため、ワーク移動台が上下に振動しないように押さえながら移動する必要があります。
    *切断の難易度はワークの材質と形状に依存すると思われます。


  6. ディスクグラインダー 移動台の断面構造
     ディスクグラインダー 移動台の断面構造を以下に示します。

    *ベース、ガイド、移動台は木材を使用しました。
    *基本寸法は手持ちの部材の外形を利用したため、全体寸法は自動的に決定されます。
    *摩擦低減は川口技研(GIKEN)敷居スベリはく離紙無し S型とワックス塗布で行いました。(片面粘着のため、簡単に接着できます。)
    *横方向の与圧はクッションt10mmスポンジNRS-05(WAKI)で行います。(両面テープで接着します。)
    *垂直方向の与圧は自重を利用しています。(構造が簡単になりますが、垂直方向の与圧が小さくなります。)
    *これで、なめらかな直線移動が実現できます。


  7. ワーク移動台の断面構造
     ワーク移動台の断面構造を以下に示します。

    *ベース、ガイド、移動台は木材を使用しました。
    *摩擦低減は川口技研(GIKEN)敷居スベリはく離紙無し S型とワックス塗布で行いました。(片面粘着のため、簡単に接着できます。)
    *横方向の与圧はクッションt10mmスポンジNRS-05(WAKI)で行います。(両面テープで接着します。)
    *垂直方向の与圧は自重を利用しています。(構造が簡単になりますが、垂直方向の与圧が小さくなります。)
    *これで、なめらかな直線移動が実現できます。


  8. 切断冶工具の作成まとめ
    (1)加工用の冶工具として、直線移動台は基本要素となります。
    (2)ごく一般的な直線移動台はリニアガイドとボールネジまたは台形ねじで構成されます。
    (3)しかし、ごく一般的な直線移動台でも、趣味用としては高価すぎます。
    (4)趣味用として木工細工で直線移動台を作成しました。
    (5)木工細工の直線移動台ですので性能的には、劣ることが予想されます。
    (6)木工細工の直線移動台は非常に滑らかに移動するのが特徴的です。(リニアガイドよりも滑らかに移動します。)
    (7)軽量で与圧が小さい問題があり、大きな負荷荷重を与えることはできません。
    (8)特に垂直方向の与圧は自重を利用しているため、特に垂直方向の負荷に注意が必要となります。
    (9)ボールネジまたは台形ねじのように両方向回転に耐える構造が難しかったため、単純な長ネジとナットによる1方向送りとしました。
    (10)送り方向の与圧は行っていないため、送り方向も振動しやすくなります。
    (11)木工細工の直線移動台はいろいろ問題点はあるのですが、とにかく安くできるのが特徴です。
    (12)木工細工の直線移動台の第1次評価として、t4.5mm鉄製金具の切断を実施しました。
    (13)全体が激しく振動するため、慎重に切断しました。
    (14)振動のため、各部の摩擦力が低減します。
    (15)送りネジは振動で動いてしまうため、軽くダブルナットで摩擦を強くする必要があります。
    (16)ワーク移動台の垂直方向与圧は特に小さいため、手で押さえながら移動する必要があります。
    (17)t4.5mm鉄製金具の切断面は平行にならないでテーパがつきましたが、切断できることが確認できました。
    (18)5mm以上の鉄板切断は両面から切断するのが良いと思います。




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