6章:矩形波→三角波変換回路の簡易計算方法の検討

    作成2017.04.26

  1. 矩形信号の発生
     矩形信号発生器として、Arduino(アルドゥイーノ) unoを使用します。
    詳細は
    Arduino(アルドゥイーノ) unoを参照願います。


  2. 矩形信号の発生スケッチ(プログラム)
    //tone
    void setup() 
    {
        tone(13, 40000);
    }
    
    void loop() 
    {
    }
    
    解説:
    (1)13番ピンに周波数40000Hzの矩形信号を出力します。
    (2)設定可能な最大周波数は65535Hzです。
    (3)設定可能な最小周波数は31Hzです。


  3. 矩形信号波形データの保存
     矩形信号波形データの保存は、Hantek 6022BE PC USB 2CH デジタルオシロスコープを使用します。
    詳細は Hantek 6022BEデジタルオシロスコープとAMラジオを参照願います。
    補足説明
    (1)Windows7からWindows10にアップグレード後正常動作しなくなりました。
    (2)Hantek 6022BEデジタルオシロスコープを接続後、「システム」_「デバイスマネージャー」_「Hantek622BE DRIVER 2」 を更新する必要がありました。
    (3)Time/divの設定と保存時の時間間隔Δtには以下の関係がありました。
    NoTime/divΔt
    1500us1us
    2200us1us
    3100us1us
    450us1us
    520us0.25us
    610us0.125us
    75us0.0625us
    82us0.02us
    91us0.01us


  4. 矩形波→三角波変換回路
     図6-1に>矩形波→三角波変換回路を示します。



     図6-1において、入力電圧はArduino(アルドゥイーノ) unoを使用し、 矩形信号の発生スケッチ(プログラム)を使用します。
     矩形信号波形データはHantek 6022BE PC USB 2CH デジタルオシロスコープを 使用して保存したデータを使用します。
     このデータを「V0=f(t)」とします。
     コンデンサーC1に蓄積される電荷Q1(単位クーロン)は電流をi1(単位A)とすると

     コンデンサーC2に蓄積される電荷Q2(単位クーロン)は電流をi2(単位A)とすると

     抵抗R1とコンデンサC1の電圧の和は、入力電圧に等しくなります。すなわち

     抵抗R2とコンデンサC2の電圧の和は、積分電圧に等しくなります。すなわち

     出力電圧V2は

    電荷Q1とQ2の初期値をゼロとするならば、 (6-4)式から電流i2が求まります。
    電流i2が決定されれば、 (6-3)式から電流i1が求まります。
    電流i1が決定されれば、 (6-1)式から電荷Q1の計算ができます。
    電流i2が決定されれば、 (6-2)式から電荷Q2の計算ができます。
    電流i2が決定されれば、 (6-5)式から出力電圧V2が計算できます。
    これらの計算はEXCELの表計算で実行できます。


  5. 5-1.xls(矩形波→三角波変換回路の計算)のダウンロード
      6-1.xls(矩形波→三角波変換回路の計算)は以下からダウンロードできます。
    6-1.xls(矩形波→三角波変換回路の計算)をダウンロードする。
     6-1.xlsはOpenOffice 4.1.3でも問題無く動作しました。


  6. 計算結果と実測値の比較グラフ
     計算結果と実測値の比較グラフを以下に示します。
    周波数=40000Hz
    時間間隔Δt=0.25μs
    抵抗R1=3.3kΩ
    容量C1=0.01μF
    抵抗R2=3.3kΩ
    容量C2=0.01μF





  7. 矩形波→三角波変換回路の簡易計算方法の検討まとめ
    (1)矩形波→三角波変換回路の出力電圧波形の検討において、計算値と実測値がほぼ一致することが確認できました。
    (2)三角波は正確な三角ではなく、曲線になっています。
    (3)計算はマクロを使用しないため扱いが容易です。




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