20章:4倍光学系の視野拡大

    作成2019.10.22
  1. 20章検討結果ファイル
      20章検討結果ファイルは以下からダウンロードできます。
     ダウンロード後は解凍してください。
    「 20章検討結果」をダウンロードする。
      解凍すると「検討結果」フォルダーがあります。
    (1)光線追跡.dll :3次元光線追跡計算サブルーチン本体
    (2)光線追跡-基本.xls : 3次元光線追跡計算の操作
    (3) IN_FM.txt :計算条件表1
    (4) IN_FM2.txt :計算条件表2
    (5) OUT_M.xls :計算結果
    (6)焦点距離計算.xls :焦点距離計算専用VBA
    (7)動作条件説明.txt :必要ファイルの説明
    (8)光線光線追跡-4倍視野拡大.xls: 4倍光学系視野拡大後
    (9)像面.xls:像面湾曲の計算結果とグラフ


  2. 4倍光学系視野拡大後
    *光学ガラスは「S-FPL53」と「S-NBM51」と「S-BAH27」と「S-LAH66」を使用しました。
    *開口数NA=0.24としました。(NA絞り直径=2*NA*f=2*0.24*25=Φ12mm)
     (1)「光線光線追跡-4倍視野拡大.xls」をダブルクリックでオープンします。
    (2)シート「IN_FM」には、シート「IN_FM(焦点)」と同じ条件が設定してあります。
    *シート「IN_FM(焦点)」は焦点位置D(0)の値を最適化する場合に使用します。
    (3)シート「IN_FM」には、シート「IN_FM(焦点)」と同じ条件が設定してあります。
    *レンズ中心で最適化する条件です。(像面湾曲を求める場合は、X位置とX角度(半径方向)Y角度(円周方向)の設定を変更します。)
    (4)シート「IN_FM(拡大)」とシート「IN_FM2(拡大)」はレンズ曲率半径を変更して、視野拡大を行う場合に使用します。
    (5)シート「変換」をクリックするとスポットダイアグラムが表示されます。



    (6)シート「作図」をクリックするとレンズ形状が表示されます。



    (7)シート「光線図」をクリックすると光線図が表示されます。



    (8)シート「IN_FM」をクリックし、X0=0.2を入力します。
    スポットダイアグラム計算条件入力表
    No記号説明
    1Mp2処理モード(Mp=1入射位置を変数、Mp=2入射角度を変数)
    2NJ8変数範囲の分割数(±NJに分割する)
    3PR0位置変化範囲半径(mm)(Mp=1の時有効)
    4AR0.24角度変化範囲半径(rad)(Mp=2の時有効)
    5U00入射X方向角度(rad)(中心光線を決定)
    6V00入射Y方向角度(rad)(中心光線を決定)
    7X00.2入射X方向位置(mm)(中心光線を決定)
    8Y00入射Y方向位置(mm)(中心光線を決定)

    (9)シート「操作」をクリックし、「スポットダイアグラム計算実行」ボタンを押します。
    (10)シート「変換」をクリックします。



    *円周方向のバラツキが増加しますが、バラツキは小さいです。
    (11)シート「光線図」をクリックすると光線図が表示されます。



    *一見、非テレセンのように見えますが、投影面近傍でテレセンです。
    (光線図から両側テレセントリック光学系であることが確認できます。)



  3. 波面収差の確認
    (1)シート「操作」の「波面収差計算実行」ボタンを押すと、波面収差の計算結果表が表示されます。
     最大の収差は波長486.1nmでグラフにすると以下のようになります。



    *収差絶対値の最大は-0.106λであり、0.25λ以内の基準を満足しています。この収差を分析すると
    0次0.0006
    1次0.0025
    2次-0.1068
    3次-0.0157
    4次0.0727
    5次0.0459
    6次-0.039
    *3次と5次のコマ収差が発生しており、非対称な収差が発生していますが、値は小さいことが確認できます。
    * 17章の4倍光学系の3次コマ収差=-0.0314λに対して、 20章の4倍光学系の3次コマ収差=-0.0157λと僅 かに改善しています。


  4. 像面の確認
    (1)「像面.xls」をダブルクリックでオープンします。
    (2)シート「4倍像面湾曲」をクリックすると像面湾曲が表示されます。



    *17章光学系の像面湾曲と比較して、20章光学系の像面湾曲が改善されています。


  5. 4倍光学系の視野拡大纏め
    (1)17章の4倍光学系に物体面近傍または、投影面近傍に補正レンズを挿入すると、像面湾曲が改善して視野拡大ができます。
    (2) 17章の4倍光学系の3次コマ収差=-0.0314λに対して、 20章の4倍光学系の3次コマ収差=-0.0157λと僅かに改善しています。
    (3)物体側の方が、開口数NAが大きいため、効果が大きいとおもわれますが、作動距離が小さくなるため、見送りました。
    (4)開口数NA=0.24、焦点距離f=25mmレンズと焦点距離f=100mmレンズの組合せとしました。
    (5)4倍光学系はフィールドサイズΦ0.4mmで良好です。
    (6)補正レンズの挿入は性能が向上する反面、レンズ枚数が増大し光学系がより複雑になるのが弱点です。







21章:2倍光学系の平行平板影響に行く。

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