20章:糸巻き式自動深さ測定機(1)機構編
作成2015.02.20
コパルステッピングモーター SPG27−1702の応用として糸巻き式自動深さ測定機を製作してみました。
- 糸巻き式自動深さ測定機の機構設計
ホームセンターで入手可能な材料を使用して糸巻き式自動深さ測定機の機構設計をします。
上記機構図において
(1)固定用のボルト、ナット、座金、木ネジは省略していますが、M3のボルト、ナット、座金と長さ10mmの木ネジを使用します。
(2)ステッピングモーターはコパルステッピングモーター SPG27−1702を使用します。
(3)圧力センサーは圧力センサーFSR400 SHORT(秋月電子通商)を使用します。
(4)使用材料はできるだけ手持ちの材料を使用しますが、不足分はホームセンターで入手可能な材料を選定します。(使用材料は状況により変更します。)
(5)圧力センサーの固定は両面テープを使用します。
(6)糸巻き円板の固定はピタガンGM-100(藤原産業)を使用します。
- 部品製作用型紙の製作
*CADソフトを使用して部品製作用型紙を製作します。
形状の詳細は20-1.dxfを参照願います。(CADソフトが必要です。)
[20-1.dxf]をダウンロードする。
- 円形部品の加工方法
円形部品の加工は電気ドリルとカッター、彫刻刀で行います。
(1)加工物をおおまかに円形に近い形状にします。
(2)ボルト、ナット、固定板で加工物を固定します。
(3)ボルト部分を電気ドリルチャックで固定します。
(4)電気ドリルで加工物を回転しながら、カッターで少しづつ切削します。
*おおきな荷重負荷は無理がありますので、加工物材料は柔らかい材料を選択します。
*カッターはするどく切れ味の良いものが必要です。
- 糸巻き式自動深さ測定機機構外観
糸巻き式自動深さ測定機機構外観を以下に示します。
- 圧力センサーFSR400 SHORT(秋月電子通商)の仕様
=主な仕様=
◆厚さ:0.20〜1.25mm
◆感圧範囲:0.2N〜20N
◆個体間の押力再現性:
±15%〜±25%(対公称抵抗値)
◆1個当りの押力再現性:±2%〜±5%
(対公称抵抗値)
◆最小感度:20g〜100g
詳細仕様は20-1.pdfを参照願います。
[20-1.pdf]をダウンロードする。
- 圧力センサーFSR400 SHORT(秋月電子通商)の特性評価
糸巻き式自動深さ測定機機構ができあがったので、圧力センサーFSR400 SHORT(秋月電子通商)の特性評価を行いました。
(1)糸巻き式自動深さ測定機機構の可動部の自重は約90gとなりました。
(2)評価用として、手持ちの金具約9gを5個用意しました。
(3)抵抗値の電圧変換は電源電圧3.3Vを10kΩの抵抗で分圧しました。
(4)測定結果表を以下に示します。
N0 | 荷重g | 抵抗kΩ | 電圧mV |
1 | 90 | 25 | 1030 |
2 | 99 | 22.8 | 1134 |
3 | 108 | 18.8 | 1281 |
4 | 117 | 17.35 | 1333 |
5 | 126 | 15.05 | 1422 |
6 | 135 | 13.78 | 1531 |
(5)荷重と抵抗値の関係グラフを以下に示します。
(6)荷重と電圧の関係グラフを以下に示します。
- 糸巻き式自動深さ測定機構編まとめ
(1)趣味で機構設計することは可能ですが、機械部品は高価で個人的な入手が難しい問題があります。
(2)必要な部品や材料は、身近なホームセンターで入手可能か?まずはこの確認が必要となります。
(3)身近なホームセンターで入手困難な部品は通信販売で入手することになります。(この場合、一般的には送料が加算されます。)
(4)特殊形状で加工が必要な部品はどうするか?かなり割高となるため、趣味での入手にはてきしません。
(5)特殊形状部品は自作する必要があります。
(7)糸巻き式自動深さ測定機構で自作が難しい部品は円形形状の糸巻き用プーリーです。
(8)旋盤がなくて、円形形状部品の加工ができるか?
(9)電気ドリルとカッターナイフを活用して加工してみたら、以外と簡単にできました!!
(10)電気ドリル固定用工具もあり、電気ドリルを横向に固定すれば、旋盤に近い物になるわけですが、床にころがした状態でも加工できました。
(11)カッターナイフを不安定な状態で扱うため、危険を伴います。
(12)柔らかい材料が加工に適します。
21章:糸巻き式自動深さ測定機(2)制御編に行く。
トップページに戻る。